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ゲームストーミング デイブ・グレイ+サニー・ブラウン+ジェームズ・マカヌフォ著 野村恭彦監訳 武舎広幸+武舎るみ訳

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チェックリスト作り
Build the Checklist

  • グループでやるべきことを共有するゲーム 英語版
  • プレイヤーの数: このゲームで対象とする仕事にかけてはベテランのメンバーから成る小グループ
  • 所要時間: 1時間以上(このゲームで分析する仕事によって異なる)
  • 本のページ: p. 150

目的

 ある程度複雑な職業では、重要な仕事が重なって担当者が精神的に追い詰められるというリスクが折々ついてまわります。知識労働の仕事はどれも形がなく漠然としているため、なおさらそうです。ですからグループで仕事の進め方を計画しようとするときにこのゲームが有用、 有益なのです。

 チェックリストの作成など単純な作業だ、と思う人もいるかもしれませんが、この作業のおかげでいろいろな問題が明らかになることが少なくありません。チェックリスト作りは問題の絞り込みにほかならないため、必然的に仕事の順序や重要度について話し合うことになります。そこでおそらく意見の相違が出てくるでしょうが、チェックリストはこうして問題を表面化させ、対処するための手段として機能するわけです。

進め方

 チェックリストは実施する順に、最初から最後へと作っていくのが実用的ではありますが、 優先度などによる一定のランクに従って作成したほうがよい場合もあります。どちらのほうが グループに役立つかを考えて決めてください。

  1. まず、「これから◯◯をするためのチェックリストを作ります」といった具合に、参加者にテーマを知らせます。「A地点からB地点へ行く」「怒った顧客に対応する」など、ある状況や期間について考えてもらうようにするとよいでしょう。
  2. グループでブレインストーミングを行い、チェックリストに載せる作業項目を考えて付箋に書いていってもらいます。その際、ONとOFFを切り替える電源スイッチぐらい具体的で測定可能な項目をあげるよう助言してください。たとえば「着陸態勢を確認する」よりは「飛行機の車輪を出す」のほうが実用的です。
  3. さまざまなアイディアが出たら、貼り出し法や親和図法(いずれも4章参照)などを使って重複するアイディアを取り除きましょう。こうして選び出した項目について話し合うには、たとえば次のような方法があります。
    • 実施する順に作業項目を並べてもらう方法。作業はひとつずつ付箋に書いて、動かせるようにします。始まりと終わりを記したスペースを用意し、順番について話し合いな がらそこに付箋を貼ってリストを作成していきます。
    • 強制的ランク付けの手法で作業のランクを決めてもらう方法。重要度に従って作業の順位を決めなければなりません。これにより、下位の作業項目をいくつか削るということでメンバーの意見が一致するかもしれず、そうなればより明確で無駄のないリストができあがります。

 いずれの方法でも、もっとも成果が上がるのは、最初のブレインストーミングの結果を検討し話し合っているときです。話し合いの中で新しいアイディアが浮上し、チェックリストに加えられることも珍しくありません。話し合いが終わったら、次のステップではチェックリストをひとつの道具とみなしてほかの人に見せ、テストと改良をしてもらいます。


「Build the Checklist(チェックリスト作り)」の考案者はジェームズ・マカヌフォです。




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